「最近、どうも聞き取りづらい…」と感じていても、なかなか補聴器に踏み切れない方は少なくありません。 「補聴器をつけるのは恥ずかしい」「まだ早い気がする」そう思っていませんか？
実は、補聴器は、見た目が気になる、周りの目が気になるなどの理由から、抵抗感が強い方、着けたくないなと感じる方がほとんどです。
この記事では、補聴器販売店の視点から、補聴器を恥ずかしいと感じる理由や、心理的な抵抗を和らげるための考え方、そして、抵抗感がある方にこそおすすめしたい補聴器の選び方について詳しくお伝えいたします。
ぜひ最後まで読んで、補聴器に対する理解を深めていただければと思います。
1章目：補聴器が恥ずかしいと嫌がる理由
補聴器の装用をためらう理由として、「恥ずかしい」という気持ちは、多くの方が抱える共通の悩みです。
では、なぜ補聴器に対して恥ずかしさを感じてしまうのでしょうか？ 具体的な理由としては、以下のような点が挙げられます。
- 老いを感じたくない: 補聴器は、老人のようなイメージの象徴として捉えられることがあります。年齢を重ねることに抵抗がある方にとっては、補聴器を装用することで、老いを自覚させられるようで嫌だと抵抗を感じる場合があります。
- 周りの目が気になる: 補聴器が大きく目立つことで、周囲から「耳が遠い人」に見られるのではないかと不安に思う方もいます。特に、若い世代の方や、外見を気にする方にとっては、この点が大きな抵抗感に繋がるようです。
- 障害者扱いされるのが嫌: 補聴器を装用することで、周囲から「障害者」として扱われることを恐れる方もいます。
- 見た目が気になる: 補聴器のデザインが、自分のイメージに合わない、あるいは目立つことを気にする方もいます。
これらの心理的な抵抗感に加えて、「補聴器は高額なもの」
「調整が面倒くさい」「雑音がうるさい」といったイメージも、補聴器の装用をためらう一因となっていると考えられます。
しかし、近年では、技術の進歩により、小型で目立ちにくい補聴器や、スマートフォンと連携して音楽を楽しめる補聴器、不快な音を抑えてしてくれる補聴器など、様々なタイプの補聴器が登場しています。
また、補聴器の装用に対する社会的な理解も徐々に深まってきており、「補聴器をつけることは恥ずかしいことではない」という認識が広がりつつあります。
次の章では、補聴器に対する抵抗感を和らげるための考え方についてお伝えしてきます。
2章目：補聴器装用のメリット
補聴器を装用することで、様々なメリットを得られます。
主なメリットとしては下記が挙げられます。
- QOL（生活の質）の向上
- コミュニケーションの円滑化
- 認知機能の維持
- 安全性の向上
- 職業上のパフォーマンスを向上
では、それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
QOL（生活の質）の向上
補聴器を装用することで、これまで聞き取りづらかった音が聞こえるようになり、生活の質が向上します。聞こえにくさによって、複数名での会話の輪に入るのをためらってしまう方は多いです。補聴器でそういった抵抗感が無くなることで、家族や友人との会話がスムーズに楽しめるようになったり、外出先で周りの音が聞こえやすくなることで、安心して行動できるようになったりします。ヒヤリングストアのお客様には、ご旅行やスポーツを楽しまれているお客様がたくさんいらっしゃいます。
コミュニケーションの円滑化
難聴が原因で、会話に集中することが難しくなったり、聞き間違いが増えたりすると、コミュニケーションにストレスを感じやすくなります。それはご本人様もですが、周りの方にも影響します。
補聴器を装用することで、これらの問題を改善し、家族や友人とのコミュニケーションをより円滑に行うことがでるようになります。
円滑なコミュニケーションは、良好な人間関係を築く上で非常に大切です。
認知機能の維持
最近の研究では、難聴と認知機能の低下には関連性があるという報告もされています。
難聴によって脳への auditory input（聴覚入力）が減少すると、認知機能の低下を招きやすくなると考えられています。
補聴器を装用することで、脳への auditory input（聴覚入力）が増加し、認知機能の維持に役立つ可能性があります。
参考文献：Amieva H, Ouvrard C,Giulioli C, Meillon C,Rullier L, Dartigues L, JF．Dartigues JF. Self-Reported Hearing Loss,Hearing Aids, and Cognitive Decline in Elderly Adults: A 25-Year Study. J Am Geriatr Soc. 2015 Oct;63(10):2099-104. doi:10.1111/jgs.13649. PMID:26480972
安全性の向上
周りの音が聞こえにくいと、危険を察知することが遅れ、事故に遭うリスクが高まります。
例えば、車の接近に気づかなかったり、駅のアナウンスを聞き逃したりすることがあります。
補聴器を装用することで、周囲の音をしっかりと聞き取ることができ、安全性の向上に繋がります。
3章目：補聴器が恥ずかしい人も安心できる-目立たない補聴器とは
補聴器を装用することに抵抗がある方の多くは、「目立つこと」を気にされています。
しかし、近年では技術の進歩により、非常に小型で目立ちにくい補聴器が登場しています。
「周りの人に気づかれたくない」「補聴器をつけていると気づかれたくない」という方でも、安心して装用できるでしょう。
目立たない補聴器には、主に以下の2つのタイプがあります。
耳あな型補聴器
耳の穴の中にすっぽりと収まるタイプの補聴器です。
- 小型で目立ちにくく、周りの人に気づかれにくいというメリットがあります。
- 耳の穴の形状に合わせて作製するため、装用しやすく落としにくいです。
- マイク部分がお耳の真ん中にくることで、お耳本来の耳介（耳たぶ）の働きを利用でき、聞こえ方が自然です。
耳かけ型補聴器
お耳の上にかけてつけるタイプの補聴器です。
- 耳かけ型でありながら、本体が小型でレシーバー（お耳にかける音を出す部品）部分も細いので前から見ると目立ちにくいのが特徴です。
- 耳あな型に比べて、既成の耳栓をつけることで自分の声を外に逃がし装用感が軽いメリットがあります。
- 充電タイプがあります。目立ちにくい耳あな型の補聴器は電池が主流ですが、耳かけ型は充電式と電池式でサイズ感がほとんど変わらずお好みでお選びいただけます。
これらの補聴器は、いずれも高度な技術によって開発されており、目立ちにくさと高性能な音の処理を両立しています。
目立たない補聴器を選ぶことで、補聴器に対する抵抗感を減らし、より快適な日常生活が送っていただけます。
自分に合った目立たない補聴器を見つけるためには、補聴器専門店に相談してみることをおすすめします。
ご相談はお近くのヒヤリングストアまでお問い合わせくださいませ。
4章目：補聴器が恥ずかしい方におすすめの補聴器4選
補聴器は、メーカーや種類によって、大きさや形、性能、価格
などが大きく異なります。
ここでは、補聴器が恥ずかしいと感じている方におすすめの、目立ちにくい補聴器を4つご紹介します。
オーティコン
見せない補聴器 「 Own IIC クリア シリーズ 」
- メーカー：オーティコン
- タイプ：小型耳穴型補聴器
- 特徴：業界に先駆けて、常に新しい試みに挑戦し続けるデンマークの補聴器メーカー、オーティコン。Own（オウン）シリーズでは、耳あな型補聴器では先進の人工知能が搭載されました。このAI技術により、たとえ騒がしい環境下でも、周りの雑音に気をとられることなく会話が楽しめるよう、限りなく自然に近い音を再現します。
- 価格：オープン価格
シグニア
見せない補聴器 「 Insio IIC ブラックプレミアム シリーズ 」
- メーカー：シグニア
- タイプ：小型耳穴型補聴器
- 特徴：多くの革新的な技術を生み出してきたドイツの有名補聴器メーカー、シグニア(旧シーメンス)が、ヒヤリングストアとタッグを組んで企画した「見せない補聴器」です。 直径15mmと、従来の補聴器に比べて最も小さく見えにくいのが大きな特徴です。相手の声の大きさに合わせスマートフォンで都度ボリューム調整ができたり、ご自宅からでも遠隔で当店スタッフによる音の微調整ができたりすることも強みです。
- 価格帯：オープン価格
フィリップス
目立たないAI補聴器 HL50シリーズ
- メーカー：フィリップス
- タイプ：耳かけ型補聴器
- 特徴：長い歴史とブランド力を有する圧倒的な音質良さが特徴なオランダの補聴器メーカー、フィリップス。さらに進化したAIサウンドテクノロジーにより、あらゆる場面でシームレスに快適な聞こえと届けます。また、新開発のスピーカーで会話も音楽もより高音質で楽しんでいただけます。
- 価格帯：オープン価格
GNリサウンド
GNリサウンド ネクシア
- メーカー：GNリサウンド
- タイプ：耳かけ型
- 特徴：耳かけ型で本体部分が業界最小サイズでつけているのを忘れてしまうほど自然な着け心地です。本来の音に近い再現力で騒音下でもトップクラスの聞こえを実現しています。
これらの補聴器は、いずれも目立ちにくさ、快適な装用感、高性能を兼ね備えています。
ぜひ、ご自身のニーズやライフスタイルに合わせて、最適な補聴器を選んでみてください。
ご予約・ご不明な点はお近くのヒヤリングストアまでお問い合わせくださいませ。