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2019.7.1

梅雨や夏場は必須!補聴器を長持ちさせるメンテナンスガイド

購入した補聴器のメンテナンスはしていますか?

補聴器は精密機器であるため、状態良く長持ちさせるためには日頃の取り扱いが重要になってきます。そのため、補聴器購入時には自宅でできる簡単なメンテナンス方法の説明を受け、次回の定期点検の予約を取るのが一般的です。
以前、他の店で補聴器を買われた方で、今回は当店で補聴器をお買い上げになったお客様の中には、「以前買ったお店では、買ったときに掃除の仕方は教えてもらえなかった」「買ったあと少し調整しただけで、あまりフォローアップが受けられなかった」などの声をお聞きします。補聴器は毎日身に着けるものであり、かつ、電化製品の側面もあるので、良い状態で使っていくためには日々のお手入れや定期的なクリーニングが必要です。

今回は、補聴器の故障に関する話題と、当店でお客様にご説明しているメンテナンスの方法をご紹介します。

補聴器の修理が多い季節は?

一般的に、補聴器の修理問い合わせが多いのが、夏から秋のはじめにかけてと言われています。なぜ、この季節に補聴器が故障しやすいのでしょうか?

汗や湿気は補聴器の大敵

補聴器における故障の原因として多いのは、汗や湿気によるものです。身体に身に着けているので、常に湿気にさらされています。特に耳掛け型の補聴器であれば、耳の後ろが汗の通り道になるため、運が悪ければ水分が直接補聴器に触れてしまいます。
このような状況から、梅雨時期から夏にかけて疲弊した補聴器が壊れやすいのが夏から秋にかけてのシーズンということがお分かりいただけると思います。

最近の補聴器は汗や湿気に強くなってきた

それでも、以前と比べて、汗や湿気による補聴器へのダメージはだいぶ軽減されてきました。なぜなら、最近の補聴器は「防水」対応のしっかりした構造になってきているからです。
特殊なコーティング技術によって、水分の影響を受けにくい構造になっています。
さらに、専門的な機関で防水機能が証明された器種については、その旨が記載されています。ご自分の補聴器が防水対応かどうかについては、商品カタログに「IP68」などの防塵防水の国際保護等級が記されているかどうかを確認してください。

理想的な補聴器メンテナンスの3ステップ

1.こまめに拭いて、汗が入らないようにしよう

汗をかいたな、と思ったらハンカチやタオルで耳周りの汗をぬぐいましょう。
同時に、補聴器をティッシュペーパーや乾いた布で拭きましょう。
もちろん、一日の終わりには補聴器を同じようにしっかり拭きましょう。
たまにはアルコールを軽く含ませた綿で全体を拭いてあげると、汗や皮脂の油分によるベタつきが取れてスッキリします。特に、補聴器を長時間着けると耳がかゆくなる方は、補聴器の表面の汚れやベタつきで菌が繁殖している可能性があるので、定期的に清拭しましょう。

2.補聴器を使わないときは乾燥ケースに入れよう

一日の終わりには補聴器を外して、専用の「乾燥ケース」に一晩入れておきます。
ここで注意したいのが、電池を取り出しておくことです。電池を一緒に入れてしまうと、電池の中の成分が減りやすくなるため、電池の寿命を縮めてしまいます。それから、電池のフタをしっかり開いたまま入れるのがお勧めです。フタ内部の端子まで乾燥しやすくなります。
乾燥ケースの中身(シリカゲル)は定期的な交換が必要なので、それも忘れないでくださいね。

3.定期的に店舗でメンテナンスをしてもらおう

日々のお手入れをしっかり行っていれば、補聴器のコンディションもかなりよく保たれます。しかし、定期的にプロに点検してもらうことで、本格的に補聴器の中の湿気を除去したり、細かい部分のホコリや汚れを取り除くことが可能です。補聴器専門店にはプロ仕様の乾燥・吸引機器が用意されていますので、ぜひ定期的にメンテナンスを受けてください。
適切な頻度は、使う方次第というのが正直なところです。毎日自宅で自己メンテナンスされている方は、半年以上経過しても綺麗な状態でお使いいただいています。
一方で、耳垢が出やすい、耳の中が湿りやすい体質の方は、メンテナンスの頻度を増やす必要が出てきます。

家庭でも本格的な補聴器のお手入れができる

最近では、家庭でもプロレベルのお手入れができるような乾燥用機器が販売されています。また、UV照射で除菌が可能なモデルもあります。これらは1万円前後で入手できます。

【商品例】

シグニア パーフェクトドライ ラックス 定価9,000円(税抜)

ワイデックス DRY-GO UV (ドライゴー ユーブイ) 定価10,800円

フォナック 補聴器乾燥機 D-Dry 定価12,000円

他にもあるメンテナンス用品

日常的に補聴器のお手入れをするためのアイテムがいくつかあります。
耳垢やホコリを払う専用ブラシ、ベント(通気穴)の汚れ詰まりを取り除くエアブロアー、補聴器専用のクリーニングスプレーなどが一般的です。

耳あな型の補聴器であれば、音の出口に耳垢が詰まるのを防止する「耳垢防止フィルター」があり、自宅での定期的な交換によって、補聴器のレシーバー(イヤホン)を守ります。

 

 

今回は、補聴器のメンテナンスについてお話しました。
「自分でメンテナンスできるかな・・・」という方も大丈夫です。
ヒヤリングストアでは、購入後も引き続き自宅でできるお手入れ方法をご説明し、定期的なメンテナンスも行なっていますので、安心してご購入いただけます。

 

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