2020.6.5
意外と知らない?マスクの種類について
新型コロナウイルスの世界的な流行で、マスクに対して一気に注目が集まっています。欧米ではマスクを着用することに抵抗があるようですが、一方の日本ではもともと花粉症やファッションなどで日常的にマスクが使用されてきたため、マスクを着用する習慣はすでに一般的なものになりつつあります。素顔を見られたくないという理由でマスクを装着する女性も意外と多いようです。
何かと話題になりがちなマスクですが、マスクにも色々な種類があるのをご存知ですか?今回はマスクにどんな種類があるのか見てみましょう。
マスクの種類
マスクには大きく分けて、「家庭用」「医療用」「業務用」の3種類があります。
【家庭用マスク】
通常、薬局などで販売されているマスクの多くが「家庭用マスク」です。花粉やインフルエンザ、風邪対策などで日常的に使用されるマスクのことです。
マスクの統計データなどを発信している一般社団法人日本衛生材料工業連合会によると、「素材や形状、サイズなども豊富で、フィルター性能と通気性のバランスが良い為、長時間に渡り快適に使用できる」ものと記載されています。
【医療用マスク】
主に医療現場もしくは医療用に使用される感染防止用のマスクが「医療用マスク」です。外科手術などの際に使用され、“外科の””手術の”という意味から〈サージカルマスク〉とも呼ばれているそうです。着用者の呼気に含まれる微生物による汚染から患者を守ったり、患者の飛沫から着用者を守るために使用されたり、医療現場で大活躍の必需品です。
【業務用マスク】
工事など、作業時の防塵対策として使用されているのが「業務用マスク」です。「工業用マスク」あるいは「防塵マスク」とも呼ばれ、粉塵の量や性質にあわせて、口や鼻だけを覆うタイプや、顔面全てを覆うタイプ、フィルター式の防塵マスクなど、さまざまな形状のものがあります。
マスクの素材
私たちがもっともよく見かける「家庭用マスク」の素材は、主に「ガーゼ」と「不織布」の2種類です。「ガーゼ」は綿の糸を緩く撚って織った生地で、肌あたりがよく、肌への刺激が少ないのが特徴の素材です。
「不織布」は2003年頃から家庭用マスクとして使用され始めました。不織という言葉からわかるように、繊維を織っていないことが特徴です。
マスクの歴史
日本のマスクの歴史が始まったのは、明治から大正にかけてだといわれています。当時の日本のマスクは、真ちゅうの金網を芯に布地をフィルターとして取り付けたもので「工場マスク」と呼ばれていました。これはもともと粉塵よけに利用されていたものでしたが、1918年のスペイン風邪(当時の新型インフルエンザ)の大流行がきっかけとなり、予防用のマスクとして注目を集めるようになりました。
その後、関東大震災が起きるまでにマスクは徐々に普及していき、震災後の1923年、内山武商店から発売された「壽マスク」が、商標登録品第1号に認定されます。マスクの改良も徐々にすすみ、金網をセルロイドに変えた「オービシマスク」やフィルター部分に別珍や皮革などを使ったマスクも登場したそうです。
時代は昭和に移り、1934年(昭和9年)、インフルエンザが再び猛威をふるいます。マスクも再び大流行となりました。マスクの流行が繰り返されるたびに、マスクの改良も進み、1948年(昭和23年)ごろにはガーゼが家庭用マスクに使用され、マスクの代名詞といわれる形の「平型マスク」が誕生しました。アベノマスクと呼ばれている政府配布の布マスクはこの形ですね。
2003年(平成15年)ごろには不織布が家庭用マスクに使用されるようになり、現在のプリーツ型、立体型のマスクが登場しました。
マスクは今後、どのように進化していく?
このように、進化し続けているマスクですが、今後はどのような進化を遂げるのでしょうか。新しい素材で作られるマスクや、たくさんの色展開、形状などもこれから変わっていくのかもしれません。
梅雨や夏など、蒸し暑い季節にマスクを着用し続けるのはなかなか大変です。冷感素材で作られたものや、マスク用の冷感スプレーなども発売されていますが、夏でも快適なマスクができるといいですね。
補聴器装用時のマスクのつけ方・外し方
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補聴器装用時、何気なくマスクを外したら補聴器に引っかかって落としてしまう……、そんなことのないように、補聴器を装用している際のマスクのつけ方と外し方のコツもご紹介しています。ぜひご覧ください。